2010年4月15日木曜日

オンラインコミュニティーでソーシャルキャピタルを増やす25の行動

昨日の続きです。今度はソーシャルキャピタルを増やす方法。

オンラインコミュニティーで有効に機能するソーシャルキャピタル。
ツイッターノミクスでは、「ウッフィー」として紹介されています。

タラハントさんは、減らす方法は14としていますが、増やす方法は25
も用意しています。

このウッフィーを増やす行動を下記に抜粋してみました。

「ツイッターノミクス」P148~P149より

 1.初めての頼み事をする。

 2.誰かの頼みを聞いてあげる。

 3.簡単なアドバイスを求める。

 4.アドバイスを実行する。

 5.アドバイスをする。

 6.アドバイスに感謝する、返礼する。

 7.対等の立場にある人への紹介を求める紹介の労をとる

 8.紹介してもらったことに感謝する、返礼する。

 9.イベントへの参加を呼びかける。

10.誰もが楽しめるイベントを企画する。

11.イベントに参加する。

12.イベントの宣伝に力を貸す。

13.イベントにボランティアとして参加する。

14.気軽な話題として、自分の仕事や会社について話す。

15.気軽な話題として、相手の仕事や会社について質問する。

16.大勢のメンバーの役に立つものを考え、共有する。

17.一緒に仕事をして手順を教えてあげる。

18.他のメンバーと協力してコミュニティーの役に立つ物を
   つくる。

19.コミュニティーのメンバー限定で、とびきりの新製品の
   ベータ・テストをしてもらう。

20.テスト参加者のフィードバックに感謝する。

21.フィードバックを製品に反映させる。

22.コミュニティーのためのプロジェクトを企画する。

23.プロジェクトへの参加を呼びかける。

24.新入りの人、手伝いがなくて困っている人に手をさしのべる。

25.自社製品を購入しようとする人が判断に迷ったとき、正しい
   情報を提供する。


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ウッフィーとは?
「マジック・キングダムで落ちぶれて」(著:コリン・ドクトロウ)の中で
ソーシャルキャピタルの説明として使われている言葉。

ドロクロワの描く近未来では、貨幣が存在せずその代わりをするものが
ウッフィーとしている。

---

このブログでは、ウッフィーをギフト経済化における実態のないソーシャル
キャピタルとして捉えています。

オンライン上で無数に交換されるソーシャルキャピタルが、実物経済の
マーケットキャピタルと補完しあうことで、有効に機能するという考え方を
採用しています。

ギフト経済では、与えれば与えるほど感謝されるため、ウッフィーが増えます。

勿論、ウッフィーだけではマーケットキャピタルの代わりにはなりえません。

ですが、実態経済で使われるマーケットキャピタルは、ソーシャルキャピタル
がたくさんあるところで、生まれるようになってきていると考えています。


オンラインコミュニティーでソーシャルキャピタルを減らす14の行動

オンラインコミュニティーで有効に機能するソーシャルキャピタル。
ツイッターノミクス」では、「ウッフィー」として紹介されています。

このウッフィーを減らす行動を下記に抜粋してみました。

ツイッターノクス」P148~P149より

 1.以前の行為に感謝せず、またこちらから何かしてあげることもせず、
   頼み事を繰り返す。

 2.自分の利益になることについてひどく手間のかかるアドバイスを
   求める。

 3.高い地位の人への紹介を求める。

 4.感謝や返礼なく、またこちらから紹介してあげることもなく、
   度々紹介を求める。

 5.自分の利益になるようなイベントを度々企画する。

 6.他のイベントには参加せず、自分のイベントへの参加を呼びかける。

 7.自分や会社の宣伝に役立つ場合にのみ、自分の仕事や会社について
  話す。

 8.秘密主義である。

 9.コミュニティーに自分のアイデアを押しつける。

10.よく知らない人、テストに不向きな人にまでベータ・テストへの
   参加を呼びかける。

11.むやみに頻繁にフィードバックを要求する。

12.コミュニティーの他のプロジェクトと張り合う。

13.自分の得になりそうな人とだけ付き合う。

14.望まれていないのに自社製品を広告する。

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ウッフィーとは?
「マジック・キングダムで落ちぶれて」(著:コリン・ドクトロウ)の中で
ソーシャルキャピタルの説明として使われている言葉。

ドロクロワの描く近未来では、貨幣が存在せずその代わりをするものが
ウッフィーとしている。

---

このブログでは、ウッフィーをギフト経済化における実態のないソーシャル
キャピタルとして捉えています。

オンライン上で無数に交換されるソーシャルキャピタルが、実物経済の
マーケットキャピタルと補完しあうことで、有効に機能するという考え方を
採用しています。

ギフト経済では、与えれば与えるほど感謝されるため、ウッフィーが増えます。

勿論、ウッフィーだけではマーケットキャピタルの代わりにはなりえません。

ですが、実態経済で使われるマーケットキャピタルは、ソーシャルキャピタル
がたくさんあるところで、生まれるようになってきていると考えています。



2010年4月13日火曜日

ソーシャルキャピタルって何!?

皆さんは、ソーシャルキャピタルという言葉をご存じでしょうか?

Wikipediaによれば以下のように定義されています。

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ソーシャルキャピタル(Social capital, 社会関係資本)は、社会学、
政治学、経済学、経営学などにおいて用いられる概念。

人々の協調行動が活発化することにより社会の効率性を高めることが
できるという考え方のもとで、社会の信頼関係、規範、ネットワーク
といった社会組織の重要性を説く概念である。
---

平等的で水平的な信頼関係や連帯、絆を意味する概念であるととらえ
て良いのでしょう。

インターネットに代表される、いわゆる情報空間という現実のなかでは、
最近ことさらに重要性が高まってきているといわれています。

オンライン、オフラインに限らず、口コミや評判を元に善し悪しを判断
することがありますよね。

他人の評価をもとに伝播していく情報は、誰かの評価のフィルターを通
過しています。

この情報を広める人が、自分にとって信頼できる人であればその情報は
信頼できる、という判断をしますね。

この信頼関係の軸とした情報伝播の仕組みが、最近ではオンライン上に
存在するネットワークサービス(SNS)の中で実現しており、人々の行動
に影響を与えるなど、新しい現象が生まれ始めています。

ツィッターやFacebook、日本ではMixiやGreeに代表されるSNSの中で、
ソーシャルキャピタルの役割がますます重要になってきている状況です。

特に、ツイッターはリアルタイムWEBともいったりしますが、ブログでの
情報発信+Googleでの検索以上に、情報に対しての即時性と即応性が高
まってきており、その間に介在するソーシャルキャピタルの重要性が高
まってきています。

このソーシャルキャピタルですが、いわゆる通貨のような資本、マーケッ
トキャピタルとは異なり、定量化できないものです。

また、相対的に価値が決まる為、たとえば私が提供するこのブログは、
だれかの役には立つけれども、だれかの役には立たないということも言え
ます。(ここまで読んで役に立った!と思う方は是非RTしてください。)

そして、このソーシャルキャピタルは、実際のビジネスの場でもますます
重要になってきています。

先日、ツィッターノミクスの著者、タラ・ハント女史のトークショーに
参加をしてきましたが、彼女はこのように言っていました。

「ツイッターやFacebookのようなソーシャルWEBサービスは、企業にとって
の最高のブランドコミュニケーションツールであり、消費者がブランドと
直接コミュニケーションを取ることができる革命的なTOOLである。」

ということです。

私自身は、この考え方に大変共感しました。

消費者と企業の接点が、マスメディアではない、ソーシャルなWEBサー
ビスに次々と置き換わって言ったとき、企業のブランドコミュニケーショ
ン能力如何で、その企業の業績が左右されることになるからです。

ダイレクト・リアルタイム・コミュニケーションと置き換えても良いで
しょう。

この仲立ちをするのが、ソーシャルキャピタルということになりますが、
ではいったいソーシャルキャピタルとはどのような概念なのでしょうか?

顧客に感動を与えるもの、幸せ感を提供するもの、役にたつもの、などが
ソーシャルキャピタルの源泉になります。

企業の文化に基づいた自社の企業活動が、ダイレクトなリアルタイム
コミュニケーションTOOLを用いて、顧客に伝播していきます。

当然、良いことも悪いことも伝わっていきます。

これからの時代では、このソーシャルキャピタルを無視した企業活動の
成立はありえない世の中になるのではないでしょうか。

言い変えれば、顧客と友好的な関係を作れる企業、その企業のファンに
なるような企業は隆盛し、逆は衰退するということですね。

代表的な企業は、アップル、サウスウェスト航空などといわれています。

自社のプロダクトやサービスを通じて、顧客と良質な感動体験を共有で
きる企業です。

また、日本ではいち早くソフトバンク(というよりも孫正義氏@masason)
が、その可能性に気がついたといわれています。

いずれにしても、ネットワーク上でのリアルタイムの情報交流が活発に
なればなるほど、新たな需要が生まれていきますね。

ソーシャルキャピタルにはこれからも注目していきたいと思います。


2010年4月11日日曜日

過去は及ばず未来は知れず

「心は現在なるを要す。事未(こといま)だ来(きた)らざるに、迎
う可(べ)からず。事已(ことすで)に往けるに、追う可からず。」

「わずかに追いわずかに迎うとも、便(すなわ)ち是れ放心なり。」
言志四録 言志晩録 第175条

これを、中村天風先生が訳すとこうなるそうです。

「さし当たる事柄のみをただ思え、過去はおよばず。未来しられず」

「心は現在を要す。過ぎたるは追うべからず、来たらざるは向かうべ
からず」



つまり、先のことをあれやこれやと心配していてもしょうがありませ
んし、過去に起こったことをあれやこれやと気にしてみても、変えよ
うがありませんね。

今現在には、未来を形にする力が宿っています。

また、過去は変えようがありませんが、とらえ方を変えることで、
過去に対しての印象は如何様にでも変えることはできます。

言志四録の著者は、江戸時代の佐藤一斎(1772~1859)です。

佐藤一斎は、佐久間象山の師にあたる人で、佐久間象山の弟子は、
吉田松陰や勝海舟、坂本龍馬になどになります。

第175条の最後の一文に、
「わずかに追いわずかに向かうとも、便ち是れ放心なり。」
とあります。

放心というのは、読んで字の如く、心が放れている状態です。

現代風に言えば、メンタルのパワーがダウンしている、エネルギーが
乏しい、ということができます。

わずかでも過去を追い、わずかでも未来に向かうことでも、エネルギ
ーが削がれてしまうということなのでしょう。

また、言志耋録の第33条にはこうあります。

得意の事多く、失意の事少なければ其の人知慮を減ず。
不幸と謂(い)う可(べ)し。        

得意の事少なく、失意の事多ければ、其の人、知慮を長ず。
幸いと謂う可(べ)し


意訳

常日頃、得意の事が多く、失意の事が少なければ、浅はかで思慮が
減っていく。これは大変不幸なことである。

これに反して、得意の事が少なく、失意の事が多ければ、智慧や
思量が増えて行く。


これは幸いであるというべし。

とあります。


過去の延長で未来を考えるから、過去の失敗が気になり、未来にも
影響を及ぼすのではないでしょうか。

であるならば、今生きることにエネルギーを注ぎ込めば、過去に起こ
ったことは教訓として生き、建設的な未来を作り上げることができる
といえるのではないでしょうか。

心は現在なるを要す、大切にしたい言葉ですね。