2010年3月7日日曜日

論語に学ぶより~仁に志せば、悪むこと無きなり~

論語に学ぶ(著:安岡正篤)のP110より

子曰く、苟も仁に志せば、悪むこと無きなり。

いやしくも仁に志せば、人の言う事を、あれもいけない、
これもいけない、という風にしりぞけることをしなくなる、
と解釈するほうがよいと私は思う。

仁はいろいろの意味に用いられておりますが、最もよく
「論語」に出てくるのは、天地が万物を生成化育するように、
われわれが事物に対して、どこ迄もよくあれかしと祈る
温かい心・尽くす心を指す場合である。

従って兎にも角にもその仁を志す様になれば、何事にも
よらずその物と一つになって、その物をそだててゆく気持ち
が起こってくる。