2010年6月11日金曜日

自己認識への道

クライマーはスリルを求めるものでなく、真実を求めるものと見るべきだ。

彼らはアドレナリンや運動のために山に登っているのではなく、自分自身と、自分を取り巻く世界に対する洞察力を得る機会を求めて登っているのだ。

長く、体力を消耗し、神経を使うルートは彼らの人格を試し、完成させるために通らねばならない煉獄の役目をしている。

クライミングとは難しいルートを完成させることだけでなく、自分自身を完成させることでもある。

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「ビヨンドリスク」世界のクライマー17人が語った冒険の思想の一説です。

山登りをはじめた最初の頃は、頭の中のおしゃべり「セルフトーク」が止まらなかったことを覚えています。
ネガティブなものもあれば、ポジティブなものまで様々なセルフトークが浮かんできます。

山は登り始めたら、頂上にむかってひたすら一歩一歩歩いていくことになります。
その過程は、日常でうちたてた目標に向かって少しづつ進んでいくことと同じ、疑似体験をしているように感じています。

山頂に立ったときの達成感、そしていつのまにかセルフトークがネガティブなものからポジティブなものになったときの爽快感は格別のものがありますね。

同じ事はマラソンや、トライアスロンなどでも感じることができるのではないかと思います。

「汝、自身を知れ」ギリシャ、デルポイの神託や、孫子の「敵を知り、己を知れば百戦危うからず」にもあるように、何事においても、まず自分自身を知ることはとても大切ですね。

以下は、ビヨンドリスクの続きです。

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数あるスポーツや娯楽のひとつというよりも自己認識の道であり、自然と接して成長し再生する手段である。

せいいっぱい生きているときのただならぬ喜びと大きな危険に立ち向かうときのむき出しの恐怖という人間の感情の両極端を短い時間に集中体験し、人間の生命の本質を垣間見るひとつの方法と見ることができる。

逆境にあっても勇気を、プレッシャーを受けながらも優雅さを、腹立たしいような状況のもとでも寛大さと忍耐を要求される。

これらはすべて適度に正気を保ちつつ毎日を送るのに必要な資質である。

ビヨンド・リスク
世界のクライマー17人が語る冒険の思想

2010年6月10日木曜日

Twitterとサイン本

「Twitterは繋がるツール」というのは本当で、会いたい人と簡単に会え
るのは魅力の一つです。

最近では新刊の発売などではTwitterで告知をし、イベントが開催され
るケースが増えています。

実際、私は本を買う際には機会があればなるべく著者に会うようにし
ています。

セミナーで話を聞いたり、オフ会などで会話をしたりすると、著者が本
で伝えたいことにリアリティーが増すんですね。

直接会って話をすると、書き手の微妙な雰囲気がつかめますので、
本に書いてあることの情報の質が何倍にも高まります。ですので得ら
れる知識や知恵も何倍にもなる効果があります。

今年に入ってお会いした著者とサインの一部をご紹介。

津田大介さん(@tsuda)
「ツイッター社会論」
日本のツイッター業界の第一人者。ツイッターのツボを押さえた視点が
大変面白い。







タラ・ハントさん(@missrogue)
「ツイッターノミクス」
ツイッターを始めとしたソーシャルネットワークでの、ウッフィー(日本で
いう徳のようなもの)の大切さをお会いして理解できました。








本田直之さん(@naohawaii)
「レバレッジ・マネジメント」
レバレッジのポイント、梃子の支点を絶対にはずさない視点が大変参
考になりました。








久米信之さん(@nobukume)
「考えすぎて動けない人のための「すぐやる!」技術 実践ノート」
セミナーでの、インターネットマーケティングに関する豊富な経験と、
中小企業向けの情報通信コンサルティングの絶妙なバランスが素敵でした。







これからも機会がある毎に、実際の著者とお会いしてお話を伺えればと思っています。


また、近々本を出版するので、私も同じような機会を作りたいと思っています。


2010年6月8日火曜日

ソーシャルメディアビジネス最前線:毎日RT

先日、サムスル社主催の「成長縁大学セミナー、
日本初のツイッター連動新聞「
毎日RT」を徹底解剖!」に参加
してきました。

このところのTwitterをプラットフォームとしたビジネスの拡
がりはとても速く、また中身の濃さを実感します。

そんな中、2010年6月1日に創刊したのが「毎日RT

RTはご存じ「Re Tweet」、リツイートのこと。
ほかにも Real Time、Read Tomorrow、Reliable Text、
Rare Tactics-など、さまざまな意味がこめられています。

日本初のツイッター連動型新聞で、毎日新聞の総合ニュース
サイト「毎日jp」(http://mainichi.jp/ )のアクセス
ランキングからのニュースに、関連情報、解説記事などを加え、
再構成して掲載。

ツイッターユーザーのコメントも毎日RTに掲載されています。

セミナーの中で、毎日RTの中島みゆきさんが話されていたことは、
ソーシャルメディアの良さと新聞の良さを掛け合わせて、
「多様な意見が閲覧できる場所が欲しい!」という思いでした。

ソーシャルメディアの良さである、「即時性」や「ネットワーク性」、
そして誰でも参加できる「誰でも性」と新聞の良さである「総覧性」、
「テキストの信頼性」、「アーカイブ力」を掛け合わせる。

そうすると、「新聞社の視点+みんなの視点」「ネットユーザーと
つくる媒体」というコンセプトができあがる。

それをツイッターと紙媒体でつくってしまおう!という実に新しい
試みです。

ターゲットは新聞を読まないであろう、30代前半。

学生の頃からインターネットや携帯を使用、新聞を購読していなく
ても情報を得ることには積極的な層で、「上から目線が嫌い」な層
をターゲットにしているとのこと。

お話を伺っていて、「確かにこの層にむけてツイッターと連動した
読者参加型のタブロイド新聞」というのは、うまくやればニーズが
ありそう。

文字に信頼のある毎日新聞社が発行する「新聞」という媒体に、
ツイッターの「ツィート」が掲載されるというのは面白い。

また、記者=プロフェッショナルの目線だけでなく、一般の読者の
目線が同じ紙面に構成されるというのは、記者と読者の双方の見方
が同じ紙面に入り交じる感じが新しいのではないかと思いました。

よりコンセプトをとぎすませていき、即時性とネットワーク性が、
共時性となって拡がっていくような仕掛けができれば、従来の新聞
のような、一方通行の情報発信ではない、多様な意見のプラット
フォームとして新しい新聞像になるのではないかと思います。

既存メディアの枠組みを踏み越えた、新しいメディア像を示すため
には、ビジョンとそれを奨める思いの強さが重要ですね。

毎日RTが示すビジョン。それをどこまで読者と共有できるか?

ソーシャルメディアとマーケティングの観点から注目していきたい
と思います。

「毎日RT]公式ページ
http://mainichi.jp/rt/

twitterアカウント
@mainichiRT


当日の動画(Ustream)
http://www.ustream.tv/recorded/7501517
(撮影:Ustream界でおなじみの「そらの(@ksorano)」さん)