若し少かも声聞を慕わば、便ち偽果を成さん。
道を講じ徳を修るには、念念に虚処によりて基を立てんことを要す。
若しわずかも功効を計らば、便ち塵情に落ちん。
[訳文]
事業を起こし、それを完成させるには、何ごとも着実な基盤の上に
立って事を遂行する必要がある。
もし、少しでも名誉や良い評判のようなものを求めたならば、
たちまち真実を伴わない結果を招くであろう。
道理を説き示し、徳行を修めるには、すべての思いを虚心にして基盤を
確立する必要がある。
もし、わずかでも結果だけを期待するような手立てを講じたならば、
たちまち妄想に汚れた心に陥ってしまうだろう。
<清朝本菜根譚 P18から引用>
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