第三二条
緊しく此の志を立てて以て之を求めれば、薪を運び水を運ぶといえども、
亦是学の在る所なり。
況や書を読み理を窮むるをや。
志の立たざれば、終日読書に従事するとも、亦唯だ之関事のみ。
故に学を為すは志を立つるより尚なるは莫し。
<訳文>
立派な人になろうと強い志を立てて、それを達成しようとするなら、
薪を運び、水を運んでも学びに通じる。
ましてや、書物を読み、事の道理を知ろうと、それに集中するなら、
目的を達成しないほうがおかしい。
だが、志が立っていなければ、終日読書をしても無駄に終わることに
なる。
だから、立派な人になるには、なによりも志を確立ことが大切である。
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