2010年11月15日月曜日

アップルを事例に考えるソーシャルメディアで活かすべき強み

最近、ソーシャルメディアを活用したマーケティングに関していろいろと考えています。
以下に雑多な思考を、メモ書き程度にまとめてみました。

ブランド醸成はデザインなどで視覚に訴える方法と、評判などで聴覚に訴える方法があります。

人が認識を得る際には、五感(視覚、嗅覚、聴覚、味覚、触覚)と、言語から認識を得る
わけですが、人それぞれ優位な特性は変わるといわれており、その点を踏まえながらの
ブランド訴求は、ソーシャルメディアを活用すれば展開可能だと考えています。

人が認識を得る具体なチャネルには、
・視覚優位
・聴覚(味覚・触覚を含む)優位
・言語優位
の3つがあります。

この認識入力の違いを活かしたブランド形成を、具体的な企業で比較してみるとどうでしょうか?

わかりやすい例として、つい最近までのソニーとパナソニックホンダとトヨタで比較をして
みましょう。

ソニーやホンダがデザインを意識し、技術を伴わせた商品展開が得意(と一般的には思わ
れている)であるのに対して、パナソニックやトヨタはその逆にあると評価されています。

「マネシタ商法」(パナソニック)といわれるキャッチアップ商法であったり、80点主義(トヨタ)
といわれている顧客満足最大公約数化であったり、エッジの効いたブランディングという
よりは、どちらかというと保守的な商品開発・マーケティング思想であったりします。

この結果、「トヨタ、松下であれば問題ない」という顧客の安心感が評判として形成されます。

もちろん、パナソニックやトヨタは時に革新的な技術を持って市場創造をすることもありますが…。

ですので、あくまで視覚優位のブランド醸成とそれ以外を理解する為の事例としてですが、
大まかに技術開発+デザイン優先=視覚優位は、ソニー、ホンダ。
過去の実績や積み上げてきた評判=言語優位は、パナソニック、トヨタとわけることが
できるでしょう。

どちらも顧客が欲しがる商品を開発しているわけですが、自社が持つ総合的な優位特性
によって出来上がってくる商品も、またマーケティングの方法も変わってくるわけですね。

日本の大企業の場合、電気メーカーにしても自動車メーカーにしてもフルラインナップ、
総合メーカーです。

ですから、経営戦略なりマーケティング戦略は、(中堅・ベンチャーから見ると)大味なので、
参考にしようにも、経験値からマーケティング戦略を咀嚼していかない限り参考になりません

その点、資本力の違いはあれ、アップルは「強みを徹底的に活かす」戦略ですので、参考に
なる点が多いのではないでしょうか?

いまや売上規模でみれば巨大な企業ですが、スピリッツはベンチャー(ワンマン経営!?)
そのままといえるでしょう。

そのアップルですが、「今年の5月にマイクロソフトの時価総額を抜いた」というニュースは
記憶に新しいところです。


アップルはデザイン優位と技術的な革新性にビジネスモデルを加え、iPod、iPhoneの普及
とともにファンを通じて評判を拡大させました。

ファーストiPod発売一定の助走期間を経てから、iPhone発売以降トータルキャッシュフロー
が急拡大しています。



当初、iPodは販売に苦戦していたと言われています。
その状況を転換したのがこのクリエイティブ



ファンを中心に普及し始めていたiPodの販売を拡大させたのが、「白いイヤフォン広告」。
この広告が話題になり、iPodの普及に一役買ったのは有名な話です。
(WikiPedia:「白いイヤフォンを装着している人」=「iPodユーザー」 )


iPodの普及とともにiTune利用者も拡大。それが下地となり、iPhoneの成功となりました。

デザイン優先+技術的な革新性視覚優位の評判を生む広告展開ヒットの要因
なったわけですが、この場合は、視覚優先でのマーケティングに久々に戻ってきた
アップルらしさという評判を拡大させた成功パターンと言えるでしょう。

以上は、アップルの例ですが、アップルのように「強みを活かしたマーケティング」をおこなう
ことで、「明確な層へのPR展開を実行する」というのは中堅、ベンチャー企業でも参考になる
のではないでしょうか。

最近では、TwitterやFacebookなどソーシャルメディアを活用することで、コストをかけず
に強みを活かしやすい環境が整ってきたように思います。

今後は、機会があれば、TwitterやFacebookの具体的な手法をご紹介したいと思います。

0 件のコメント:

コメントを投稿