2011年4月3日日曜日

一般公衆の被曝は確率的影響で考える

放射能に関しては、外部被曝と内部被曝に分けられる。

放射線元に近い場合、最も注意をしなければならないのは外部被曝で、この場合は「確定的影響」で被曝に対して気をつけることになる。

「いますぐ影響はない」という言葉は、確定的影響に関して使われる言葉で、どうやら年間100mSvを目安に考えているようだ。

これは、確定的影響が出るしきい値を年間100mSvとしており、これを越して被曝をすると人体に様々な影響が出ることになる。
(ちなみに、2011年3月現在、福島原発での作業員は緊急措置として年間250mSvに設定されている。)

それに対して、内部被曝等の影響は「確率的影響」で考える。

累積する被曝量が増えれば増えるほど、癌や白血病などの発病率があがる、とする考え方だ。

この場合、公衆の年間被曝許容限度は、1mSvに設定されている。(ICRP2007年勧告)

つまり、公衆の場合は、年間1mSv以上被曝すると、被曝量に比例して発病する確率は高まる、という考え方が確率的影響と呼ばれるものである。

ICRPが設定した基準は、急性の外部被曝の結果を、複数の放射線元から内部被曝に摘要したものであり、体内に取り込まれた放射性同位元素
によって被曝した集団において、特にガンや白血病といった、疾病のリスクが増加しているという疫学的証拠と、ICRP のリスクモデルとの間には
不一致が存在している、という指摘もあるので注意が必要だ。


Creative future vision.

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